ジャガーノート

本や音楽の話を書いていこうと思います。

ゼルダの伝説 その2

戻し作業を終え、再び当て所なくうろつく。ライフが4つになったとはいえ、まだまだ心許ない。オクタロック青の硬さがしんどい。あと移動速度がやたら速いやつ。なんなのこの個体差。袋叩きにされて、あっという間に残りライフ0.5に。警告音に追い立てられてすたこら逃げると、目の前に長い階段が。力尽きる前にこの先を見たい。岩を吐くオクタロック達を尻目に階段を駆け上がると、果たして地下迷宮があった。LEVEL 2。順調だ。まぐれにしては出来過ぎている。

完全な迷子状態から、気がつけば順序よく迷宮を訪れていることに奇妙な感覚を覚える。敵の配置によって、それとなく誘導されているのか。

 

迷宮を探索する。毒ヘビ、ロープの急接近が厄介。ブーメランで遠距離から仕留める。ブーメランを投げてから移動すると、しっかり手元に返って来るのに軽く感動する。丁寧な作り。もちろん現実にはあり得ない軌道なのだが、これによって投げる楽しさが高まるのは事実だ。宮本茂氏が語っていた「ダーツが的に当たったときの気持ちよさ」に通じるものがある気がする。

ブーメランの楽しさを満喫していたのも束の間、ブーメラン使いの小鬼ゴーリアに遭遇。5〜6体のゴーリア+リンクがそれぞれブーメランを投げるので合計10体以上のスプライトが画面を埋め尽くすことに。

当然処理落ちするわけだが、個人的にこの処理落ちというやつがとても好き。映像、音楽ともにスローになり、いわゆる一流アスリート達が語る「ゾーン」に突入したような演出効果がある。ゲームが処理落ちしているのではなく、こっちの反応速度が上がっているかのような。

似たような演出でもうひとつ。リンクのライフが残り少なくなると、危険を示す警告音が鳴り出す。この警告音に音を割り当てる都合上、BGMから1トラック分音が抜けてしまう。この状態、「負傷で意識が朦朧として来て、周囲の音がくぐもって聴こえるなか、自分の鼓動だけがやけに大きく響く…」みたいで好き。

どちらもゼルダに限った話ではなく、ハードの性能の限界から来る仕様だが、これらがゲームの体験をより味わい深くしているのは間違いない。

 

結局、強敵青ゴーリアは爆弾で倒した。今作の爆弾は導線が短い。置いたらさっさと爆発する。ところがなんの御加護か、リンクはこの爆風では負傷しない。そうとは知らず、しばらくの間、爆弾置いたら逃げ回っていた。その姿はさながらボンバーマンのようであった。

手に入れたのはマジカルブーメラン。「マジカル」というワードにちょっとだけ時代を感じる。飛距離が伸びた分、外したときの隙も大きい。苦労して手に入れた割にやや使いにくい。この感じは後に別件で再び味わうことになる。

 

LEVEL 2のボス、ドドンゴ。説明書によれば大型のサイらしい。てっきりトリケラ的なやつかと。煙を嫌う、との助言を元に爆弾。爆風の範囲もそれほど広くないので、空振りも多い。何度か挑んで爆弾を食わせるのだと判明。ドドンゴの動きが読めないので、けっこう難しい。

なんとか倒してハートの水筒を得る。え?水筒?「ハートの器」じゃないの? 今作では「ハートの水筒」と呼ぶらしい。説明書にそう書いてある。

 

ともあれ2つめのトライフォースのかけらを入手。残り6つ。

 

つづく。