夏の水中遊覧船(青碧の積丹編)
積丹の海。
白いシャツは海の色が移るので避けた方がよい。
というホラ話をいま思いついた。
ゼリーみたい。
これなんか完全にゼリー。スプーンでぶるっとすくえそう。
ポルコ・ロッソかジャック・スパロウが出てきそうな島。上陸したい。ぷらぷらと散歩して、1時間ぐらい経ったら拾いに来てほしい。
遊覧船では船底に降りて海中を眺める時間もあります。
この大量に落ちている黒いものは全てウニ。クラゲや魚も泳いでいるが、とにかくウニの印象が強過ぎる。ウニ好きなら、予めどこかでウニを食べるプランを練っておいた方がいいかも。
クルージングの終盤、海鳥を誘うパンの耳がボウルに入って回ってくる。「このパンをウミネコに」と説明する間もなくパンの耳にパクつく子供たち。
「おいしい!」
それはよかった。だが、そのパンはウミネコさんにあげてくれないか。
お集まりいただいた海鳥のみなさん。大雑把に金眼で大柄なのがウミネコ、黒眼で小柄なのがカモメだと思っていたけど、けっこういろんな種類の鳥が混ざっていそう。海鳥の見分けは難しい。
「ここで二手に分かれよう!」
速度を上げる船を悠々と追う姿がかっこいい。
手を伸ばせば触れそうなほど近くを飛ぶので、噛まれないようにご注意ください。船と並走したりパンを狙って急降下したりと、様々な飛行術を見せてくれます。空中での急減速が特に好き。
連写やスロー撮影をしておくと、見返したときにいろいろと発見があるのでおすすめしたい。
そして唐突に本の紹介を。
これまで読まれていたオリジナル版に最終章を付け足した完成版。新たに書き足したわけではなく、もともと存在していた最終章を省いたものがオリジナル版だったようです。
最終章は省くべきではなかった、というのが率直な感想。これで物語にけりが着く。完成版未読の方はぜひ。文庫版も出ています。
話を遊覧船に戻します。
乗船時間は約40分。
遊覧船は定員に達し次第出航するので、駐車場に着いたらまずチケットを購入し、出航時間を確認しましょう。5歳未満は無料ですが、定員に含まれるため無料のチケットを渡されます。これがないと乗船時にわたつくので忘れず窓口で用意してもらいましょう。
待ち時間は混み具合によってまちまちですが、これまでの経験では最短で10分、最長で1時間半ぐらいでした。遊覧船の乗り場自体にはジュースの自販機ぐらいしかありませんが、待ち時間が長いときでも、
・漁港をぷら着く
・黄金岬の展望台へ登る
・近くのセイコーマートへ行く
・ウニ丼を食べる
など、いかようにも過ごせます。
船を降りてから、子供が「大人になったら忘れちゃうのかもしれないけどさ、楽しかったからいつかまた来たいな」などと泣かせることを言うので、次の週にまた連れて来た。たーのしー!飽きない。
さて、こんなに楽しい積丹の水中展望船ですが、料金等の詳細を調べるべく公式サイトを見に行くと、なんとエンジントラブルにより8月6日以降、運航中止とのこと。
なんてこった……。
再開を心待ちにしております。
宮澤余市
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